関節リウマチ/札幌訪問専門『みつばち治療院』

一般的に『リウマチ、リューマチ』と呼ばれていますが、医学的にはリウマチ熱、慢性
関節リウマチ、悪性関節リウマチなど様々な病気の分類があります。ここでは、いわゆ
る『関節リウマチ』(慢性関節リウマチ)についてお話しします。

この病気は、現在でも完全な原因の解明には至っていませんが、遺伝やからだを守る免疫システムの異常が指摘されています。免疫の異常について理解するには、花粉症のケースを考えると解りやすいかもしれません。

花粉飛来の時期に目や鼻の粘膜が異常に反応してくしゃみや鼻炎、目の痒みや涙が酷い事があります。これは、からだを守る(体内に花粉やほこりが入らないようにする)システムの過敏(アレルギー)反応です。関節リウマチでは、この過敏反応が手足を中心とした『関節』の中で起こります。

具体的には、炎症(腫れや痛み)やひどい場合は軟骨や関節の破壊・変形がおこり、個人差はありますが患者様にとって非常につらい症状を引きおこす可能性があります。また、この病気は圧倒的に女性に多く、骨や関節の変形は女性にとって心理的な負担を強いる事は否めません。

リウマチは治るのか?

関節リウマチの初期症状は、関節内の『滑膜』と呼ばれる場所の炎症が個人差はありますが手の指、肘、膝など関節に徐々に起こります。当所は、こわばり程度の自覚ですが、徐々に腫れや痛みの炎症が強まり、その範囲は拡散していきます。

患者様はこの頃、医療機関や専門医を受診しリウマチの診断を受ける事になりますが、リウマチの症状の活発な時期(急性期、活動期)は、痛みや腫れの辛さは想像以上であり多くの患者様は苦痛と不安を抱えています。

最近の医療の進歩は目覚ましく、リウマチ医療も例外ではありません。早期の治療(発症1から2年の初期段階の対応:点滴や内服治療)を行えばリウマチ症状は軽減(寛解と呼ばれます)するケースも少なくありません。

痛みや腫れが治まり、通院や服薬での生活が可能となりますが、先に述べたように花粉症アレルギーが毎年起こるように何らかの原因で滑膜の炎症が再発するケースは否めず、完全な意味での『治る』という早々の判断は難しいかもしれません。

リウマチは重症化すると重度の変形や合併症の危惧もありますので、長期的な専門医とのお付き合いが必要です。
このようにリウマチは思っている以上に大変な病気ではありますが、適切な専門医療による炎症を抑える治療と在宅でのフォローを行えば症状の管理を行うことが期待できます。

最近、がん治療やがん保険のメッセージで『ながらワーカー』という言葉を聞きます。関節リウマチも適切なフォローを行えば、治療しながら、安定した家庭生活や就労の可能性もあるのです。

今回は、リウマチの医療について簡単にお話ししました。